【鳥】言葉が通じない相手

とり【鳥】

卵生・温血の脊椎動物で、羽毛におおわれ翼をもつ。鳥類の総称。

  • 英語bird
  • 中国語鸟(簡体字); 鳥(簡体字)
  • 韓国語
  • アラビア語طير
  • タイ語นก
  • イタリア語uccello
  • スウェーデン語fågel
  • チェコ語pták

参照元:weblio国語辞典goo国語辞書Glosbe

和室にひとり暮らしてみると寂しくて白文鳥を飼っている。人に慣れ切った雄の手乗りで、恐れる様子がない。朝と夜、鳥籠から放てば、部屋をあちらこちら詮索している。不意に飛びかかって肩に落ち着く。彼は何やら喋っているようだが、僕はただ眺めている。

鳥の言葉は分からない。それでも感情は分かりやすいものと思う。怒りと欲情こそあからさまで、ペンや箸など尖ったものを見つければ威嚇し、鏡に映った自分の姿を異性と見れば求愛の跳躍をする。感情に素直な動物は楽しい。

動物を身近にして見つけたことは、人間が人間だけを相手に暮らし、人間を人間として眺め続けていることは不自然だし不健康に違いないということだ。

人間同士は言葉が通じてしまうから、話せば分かり合えそうな気がしていけない。
動物と暮らすことは、言葉が通じない相手と同居することであり、理解を期待せずに寄り添えるところがいいと思う。

彼との暮らしも、言葉に頼らずに関係を築く練習のつもりでいる。禽獣一匹にしても、学ぶところは大きい。

2018.07


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