【句読点】英語の句読点の正しい使い方
くとうてん【句読点】
文の切れ目や文中の意味の切れ目などに添える符号。句点と読点。広義には、感嘆符・疑問符・中黒・コンマ・かっこ類などをも含めていうこともある。
- 英語punctuation
- 中国語标点(簡体字); 標點(繁体字)
- インドネシア語Tanda baca
- イタリア語punteggiatura
参照元:weblio国語辞典、goo国語辞書、Glosbe
私達日本人が、普段何気なく英文を読んだり書いたリする時に、ハイフンやダッシュ、コンマ、コロンなどのPunctuation(句読点)の意味をそれほど意識することはないかもしれません。実はあまりよく分かっていないし、たまに?と思うことはあっても、なんとなくの雰囲気で使ってしまっていることもあるのではないでしょうか。
弊社の論文サポート部門のサイエンス・エディターが『句読点の正しい用法:規則とガイドライン(Correct usage of punctuation: Conventions a n d guidelines)』のコラムを書いてくれました。
ここでは、ざっくりとその内容をまとめてみます。
ハイフン、enダッシュ、emダッシュ
ハイフンやダッシュは、同じ横線のマークなので混同しがちです。しかし、それぞれ明確な役割がありますので、間違って使うと正しく文章を読むことができなくなってしまいます。
● ハイフン ( - ):一番短い横線マーク
複合語やハイフンでつないだ複合形容詞を作成する場合などに使用されます。
例 | well-being(幸福)、advanced-level(上級レベル(の)) |
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● enダッシュ( – ):ハイフンより少し長い横線マーク
enダッシュは「through」を意味し、日付や数値の範囲を表すために使われます。
例 | July 9–August 17、20–50 years old |
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また、関係性を示す単語をつなげる時は、ハイフンではなくenダッシュを使用します。
例 | New York–London flight(ニューヨーク–ロンドン間のフライト)、 Japan 19–12 Ireland(勝った!) |
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※enダッシュは「N」の文字の幅です。それが名前の由来です。
● emダッシュ( — ):enダッシュよりさらに長い横線マーク
emダッシュは、文の構造に区切りを示すために使用します。
括弧のようにペアで、単語、フレーズ、節を囲って使用したり、
例 | I talked to Tom—my son's friend—yesterday.(昨日、息子の友達のトムと話をした。) |
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単独で使用して、文の一端を本体から切り離すこともできます。
例 | The em dash is the width of the letter“M”—thus their names.(emダッシュは「M」の文字の幅です。それが名前の由来です。) |
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コンマ
コンマは、文章を区切ったり、文と文をつなぐ役割としても使われます。次のような使い方をお勧めします。
● 導入コンマ( , )
導入的な語句の後にはコンマを挿入し、その後の文章と分離することが望ましいです。
例 | However, the boy did not cry. |
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● 連続コンマ( , )
単語を連続して並べる場合、最後の要素の前に付く接続詞の前にもコンマを挿入します。文章が明確で分かりやすくなるため、アメリカ英語で使われています。イギリス英語では一般的ではありませんが、用法としては受け入れられています。
例 | bread, eggs, and milk |
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コロン、セミコロン
コロンとセミコロンは役割が異なるため、互いに置き換えて使用することはできません。
● コロン( : )
完全文の後に続く文章(例示、補足説明、引用、強調など)に注意を引くために使用します。
例 | The course includes the following subjects: Art, History, and Music.(コースには以下の科目、すなわち美術、歴史、音楽が含まれます。) |
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● セミコロン( ; )
2つの独立した完全文が関連していることを示します。また、接続詞の役割としても使われます。
例 | The children played in the rain; hence, they caught a cold.(子供たちは雨の中で遊んだ。そのため、彼らは風邪をひいた。) |
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いかがですか? 曖昧だったところがすっきりした感じがしませんか。
Punctuationは、文章の構成を整理し、意味を明確にしてくれる記号です。使い方が間違っていると文章が正しく解釈できず、翻訳にも大きく影響してしまいます。
このコラムの全文は、NAI論文サポート部門の「校閲者・コーディネーターの月替わりのコラム」(2019年 8月&9月分) で読むことができます。
2019.10.04