努力を惜しまず、研鑽を続ける
テーマ2 翻訳に一番重要な事・大切な事
原稿の意図を読み解く努力を惜しまず、研鑽を続けること
原稿を正確に読み取り、どういう意図で書かれたものなのか、何を伝えたいのかをきちんと把握した上で、対象言語に翻訳していくというのが、翻訳に携わる上での基本的な姿勢であると考えています。
ところが、翻訳の現場では、原稿そのものが校正を経た完成度の高い文章ではないということが多々あります。スペルミスや口語表現が散見されるアンケートの回答がその代表的な例ですが、特定の業界や社内でしか通じない表現で書かれている社内資料や、要点のみを抜粋した研修用のプレゼン資料等は、文字を追うだけでは内容が理解できないことが多々あります。
そうした原稿に遭遇した時は、ひたすら行間を読み、伝えたいことは何なのかと考えを巡らせます。特にタイ語の原稿は、書かれた文字以上に、社会的背景、文化的背景を含めて読み解く必要があるため、その際にタイに約18年在住していた経験が非常に役に立っています。
そうした過程を経て完成した翻訳が、顧客が求める品質以上のものであり、それが用いられる現場で役に立ち、喜ばれる……というのが、理想の翻訳ではないかと思います。「言葉の壁」という比喩がありますが、その壁を取り除き、双方のコミュニケーションを円滑に、かつ有意義なものにできたとしたら、翻訳者としてこれほどうれしいことはありません。
そのような翻訳を提供できるよう、日々の努力を惜しまず、研鑽を続けられることが、翻訳をするにあたり一番大切な事だと考えています。
得意分野:法律、会計、環境、旅行
対応言語:日本語→タイ語 タイ語→日本語
翻訳歴:13年以上 *NAIwayに登録された年を基準に表記